実はクリスマスよりも重要な立ち位置を占めるキリスト教の祝祭「Easter(イースター)」を控え、こちらアメリカでは既に一か月ほど前からウサギやひよこがスーパーの菓子売り場を占拠しています。そんな気になるイースターの楽しみ方について取り上げてみました。
Easter is right on the corner!
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実際に何をする?たまごが大活躍の様々な祝い方
ロサンゼルスはイースターウィークとあって、カラフルなパステルカラーで彩られた商品がスーパーマーケットでも存在感を放ち始めました。いよいよ明日(今年は4月16日)ですね!
なぜ、ウサギなのに卵なの?
意外と知らないイースターの起源はこちらの記事をご覧ください。
イースターの祝い方は国や地域によって実に様々で、敬虔な家庭ではラム肉やパン、卵に加えてキリストに忠実であった使徒を模した11個のマジパン(日本でも一昔前に話題を博した砂糖とアーモンドを練り合わせたもの)を乗せたフルーツケーキなどを召し上がるのが慣習のようですが、一般的には卵を除いて特にイースターに欠かせないこれという食事はないようです。
やはり古い祝祭というだけあって時代を経て変遷した部分が多いせいか、宗教的というよりも形骸化したイベントと化してしまっている面が大きいのかもしれません。
今となってはこちらのウサギのチョコの方が主流なようです。
しかし、このウサギさんチョコ(どの会社も)が絶妙に気味悪いのはなぜでしょう?
お宝を探せ!地味に楽しい卵探し
そしてイースターの日に行われる有名なゲームが「Egg Hunting」と言い、あちらこちらに隠されたイースターエッグを時間内に最も多く見つけた子が勝利します。また他にも落ちた時に割れないように卵を投げる「Egg Tossing」や卵を丘で転がす「Egg Rolling」、卵をぶつけ合いひびが入っていない方が勝者となる「Egg Tapping」など地域によって様々な遊戯があるようですよ。
また、アメリカではこのイースターの祝祭に限った事ではありませんが(何かしらのイベントの際はたいていそうですが)パレードが催されます。これは1800年代のニューヨークに起源を置いており、当時イースターの日に教会に集まった女性たちが真新しいドレスで着飾っては通りを闊歩していた事に始まるそうです。
そうした事象を通じて、20世紀には新品の衣服がアメリカの繁栄のイメージと重なり合い、そして現在の派手に着飾ったパレードにつながったようです。そこに宗教的な意味合いはないものの、現在でもイースターの日に新しい服を着ると幸運がもたらされると信じられているそうです。
ちなみにヒヨコに着色する行為は、アメリカではそれに関する法が取り下げられたフロリダを除いて全面的に禁止されています。望まないヘアカラーに変えられるなんて、健康面だけでなく気分的にもヒヨコさんが可哀そうですしね。
食欲減退間違いなし!着色がかなりどぎついゆで卵をご覧あれ
さて最後にイースターの根幹を成すとも言えるイースターエッグ作りですが、自宅でも簡単に卵をユニークな姿に変身させる事ができます。インターネット上ではたくさんのアイディアが紹介されていますが、例えば卵の表面にふせんや輪ゴム、マスキングテープを貼り付けた状態で卵を染色するだけでも非常に可愛い模様に仕上がります。
しかし、そこはアメリカ!なんとすでに着色済みのゆで卵が普通の卵と一緒に売られていましたよ。これだけに限らないのですが、なぜもう少し優しい色合いにすることができないのでしょうか。
染料には食品着色料を用いるのが主流のようで、温水と食用酢を加える事できれいに染められるようです。酢は食用着色料が持つ酸性の属性を生かす為に使用されるそうですが、色によって条件が異なるのと分量も重要なようですので、挑戦する際はくれぐれもご注意ください。
クレヨンやカラーペン、水彩鉛筆やアクリル絵の具で色付けされる方もいらっしゃいますし、専用キットもスーパーなどで販売されています。また変わった手法として絹製の古いネクタイで包んで温水に入れ、その模様ごと染色する方法があるようです。
イースターエッグで高名なのはウクライナで「Pysanky Egg」という蝋を使用した独自の手法で描かれた細かい模様は、非常に凝っていてとても美しいです。
またドイツでは複数のイースターエッグをぶら下げた木を飾る習慣があるそうなので、あたかも卵の木であるかのような見た目が非常に可愛いです。細かい宗派などは違えども、同じキリスト教圏の国々でありながら実に様々な慣習が存在していて、とても興味深いですね。
皆さんも今年はぜひお好みのデザインでイースターエッグを飾り立てて、イースターをお祝いしてみてくださいね!