普段当たり前のようにコーヒーに牛乳を注いでいらっしゃる方も多いかと思いますが、こちらアメリカは少し事情が異なるようなのです。今回はアメリカのコーヒーには付きものの「Half & Half」を中心に、アメリカにおけるミルク事情を解説いたします!
We usually add whole milk to coffee in Japan instead of “Half & Half”. In addition to it, there are some differences regarding milk between Japan and the U.S.
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主流は「半分ずつ」!まろやかさを生む+α
世界中に蔓延るスターバックスブランドですが、各国で提供されているサービス内容はやはり地域の需要や傾向によって大きく異なります。
例えば、日米間におけるスタバの決定的な差異の一つとして「ミルク」が挙げられます。もちろん何でもサイズが規格外なアメリカでは、セルフサービスコーナー(コンディメントバー)に置いてあるミルクの魔法瓶が日本より大きめという事は想像に容易いかと思いますが、それよりも注目していただきたいのはそこに注がれているミルクの種類です。
アメリカのスタバではたいてい「Half & Half(半々)」というラベルが貼られた魔法瓶に出くわします。私も最初に目撃した際、これは一体何なのだろうと疑念を抱きました。
店舗によっては、その隣に「Whole Milk(全乳)」や「Non-Fat Milk(無脂肪乳)」のボトルも並列されていたのですが、このHalf & Halfに関してはMilk(ミルク)という文字さえ含まれていなかったので、当初これは牛乳ではない別の何かなのなのだろうと思い込んだ私はその正体が判明するまで、この未知の調味料の使用を差し控えていました。
しかし、実はこのHalf & Halfはアメリカではスタバに限らず、コーヒーとは切っても切り離せない存在だったのです。スーパーでも牛乳売り場には必ずこのHalf & Halfの文字を目にするほど、今やアメリカではコーヒー用ミルクの主流となっています。
そもそも何が半々なのだろうと疑問が浮かび上がってくるかと思いますが、これは「牛乳」と「クリーム(『ライトクリーム』と呼ばれる脂肪分が18-30%ほどと少なめの生クリーム)」が半分ずつ混ぜ合わされているそうです。通常の牛乳と一体何が違うのかと言われれば、まず脂肪分の割合が全くもって異なります。
通常の牛乳(Whole Milk)が3.25%であるのに比べ、Half & Halfは生クリームを加えていますから10-18%ほどの脂肪分が含まれています。そのため牛乳よりもコーヒーを大変まろやかな風味に演出してくれる役割を果たしてくれるのです。
ハーフエンドハーフ、日本でも体験できます!
そして調べてみたところ、なんと日本でもこのHalf & Halfの追加をお願いできるそうです。ただし名称は「Half & Half」ではなく「ブラベ(Breve)」と呼ばれているそうです。
正確な由来などはわかりませんが、アメリカに「Caffe Breve」というHalf & Halfを用いてつくられたカプチーノのような飲み物があるそうなので、それと関連しているのかもしれませんね。いずれにせよ、次回スタバを訪れた際にはぜひ試されてみてはいかがでしょうか。
Actually, we can try “half and half” at a Starbucks in Japan! It is called “Breve”.
ドリンクの種類だけじゃない!ミルク選びにもこだわりが
上記でご紹介したHalf &Halfの他にも、アメリカのスタバでは追加できるミルクの種類を実に数多く取り揃えています。まずセルフコーナーには先程のHalf & Halfを始めとして、店舗にはよりますが「Whole Milk(全乳)」や「Non-Fat Milk(無脂肪乳)」、「2% Milk(脂肪分2%)」など様々に脂肪分の割合を調整したミルクが常備されています。カリフォルニア州は健康を意識している方が多いからか、その中でもNon-Fat Milkはよく遭遇する印象があります。
しかしそうは言えども、やはり濃厚な味わいを持つHalf & Halfが大人気のようで、他の種類のミルクがあるにもかかわらず、わざわざ使い切られて空っぽになってしまったHalf & Halfのボトルを忙しそうなカウンターまで持って行っては、中身を注いでもらうのをひたすら待っているお客さんをしばしば目撃します。
特に中高年男性などブラックで飲まれるイメージが強いような方々が、意外にも結構そうした行動を多く取られているので、そんな光景を観察しているだけでも非常に興味深いです。
また店頭ではさらに牛乳由来のミルクに代えて、「Soy Milk(豆乳)」や「Almond Milk(アーモンドミルク)」そして「Coconut Milk(ココナッツミルク)」を用いてドリンクをつくってもらう事もできます。
一度カフェラテを注文した際に、ミルクをお気に入りの豆乳ではなくココナッツミルクに変更してもらった事があるのですが、何とも新しい味わいで大変美味しかったです。豆乳よりもクセの少ないすっきりとした喉ごしでした。ただ店舗によってはこれら全ての用意がない場合もありますので、ご利用の際はその旨をくれぐれもご留意ください。
ただこれだけ種類が豊富ですと、同じドリンクであってもミルクの種類を変更するだけで飲み比べができるので、それだけで大変楽しいです。
近年では牛乳の代替品として上記の種類以外にも実に様々なミルクが台頭してきていますし、まだラインナップには加わる予定はなさそうですが、いつかスタバのミルクに「ライスミルク(米を使ってつくられたミルク)」や「ヘンプミルク(麻の実からつくられたミルク)」などの種類が登場する日が来るかもしれませんね。
皆さんも次回スタバを訪れた際には、未だ試した事のないミルクで新しい味わいをぜひ楽しんでみてくださいね。
なんと、その牛乳の消費量はスタバだけで年間競泳プール○○○杯分?