今年も年末が刻々と迫ってきておりますが、こちらアメリカでは11月23日(木)にThanksgiving Day(収穫祭)が祝われました。今回はそんな収穫祭の実態やその後に続く大セール祭についてご紹介してまいります。
I really enjoyed eating turkey on Thanksgiving Day because it’s one of my favorite food. I bought stuffed animals of SNOOPY before Black Friday, so I didn’t buy anything on the day.
Ads by Google
ついにやってきたサンクスギビングデー、そもそも何する日?
毎年11月の第四木曜日に祝われるThanksgiving、その起源は1621年に新世界アメリカへと渡ったヨーロッパ移民たち(Pilgrims;ピルグリム)に遡ります。
新天地での深刻な栄養不足や病気などのトラブルに見舞われた彼らでしたが、土着民であったインディアンらの助けによってコーンの耕作や魚の捕まえ方など様々な生きる為の知恵を授かり、なんとか生きながらえる事ができたのだそうです。
そんな狩猟と農耕の生活の中で生み出されたのが、この収穫祭であり、当時祝いの席ではインディアンたちから学んだ料理が振る舞われていたようです。
現在では、Turkey(七面鳥)やStuffing(肉や野菜、魚などの中に食材を詰めたもの)、Mashed Potato(マッシュポテト)にPumpkin Pie(かぼちゃパイ)などが食卓にあがります。
特にターキーは、アメリカ在来種で狩りでの入手がしやすかった為にメイン食材として定着していったそうですが、今では毎年この時期にはおよそ4500万匹も消費されるそうです。数が大きすぎて想像が追い付かないですね。
ターキーにごちそう!アメリカの現在の様子
ただ近年の傾向ではターキーに飽きてしまって、チキンで代用される家庭も続々と増えているようです。私の住んでいる場所の大家さんも去年に引き続き、チキンを分け与えてくれました。
私はターキーも大好きなのですが、チキンも大好物なので本当に感謝です。
Thanksgivingは当日だけでなく翌日となる金曜日も休みになる為、この四連休を利用して旅行や遠出をされる方も多いようで、週の半ばは夜間に大変な交通渋滞が発生します。今年も例外ではなく、Freeway(高速道路)がこれでもかというくらいに車のライトでまばゆく輝いていました。
また旅行に行かずとも、友人や知り合い同士でPotluck(食べ物を数品ずつ持ち寄って行うパーティー)を行うところも多いようです。
ブラックフライデーのLA事情とは?侵攻するオンラインの波
そんなアメリカでは一大イベントのThanksgivingですが、パーティー自体は割と早めに切り上げとなる事が多いのも事実です。
それというのも、近年よくこの言葉を日本でも耳にされるかと思いますが、翌日の金曜は「Black Friday(ブラックフライデー)」がやって来るからです。
皆この年に一度の大商戦に向けて準備をするのです。ブラックフライでーの起源は諸説ありますが、もともとは1950年代にフィラデルフィア州の警察が休みのない過酷なシフトに不満を持ち、はた迷惑な金曜日として「Black Friday」と用いていたそうですが、それが転じて「売り上げを赤字から黒字にする」といった意味合いで急速に広まっていった事を発端とする説が有力なようです。
ブラックフライデーと言えば、例年前日となる木曜の日中は休業し(アメリカでは祝日営業が日本ほど一般的ではないのです)、夕方から店をオープンさせてセール販売を開始し、日をまたいで金曜の通常閉店時間までそのまま営業を行うイメージが強く、買い物客は睡魔と戦いながらうす暗いショッピングモールの中を突き進み、人混みをかき分けながらお買い得品を奪い合うといった、まるで日本の初売りのような光景が見られるイベントだったそうですが、ここ数年あたりからだいぶ事情が変わってしまいました。
去年ビバリーヒルズにあるショッピング施設に行った方によると、日も跨いでいるような深夜ながら驚くほど人気がなく、また営業しているお店も少ないといった状況だったそうです(朝7時オープンなどが多かったようです)。
数年前はと言うと、それはもう大勢の客でごった返していたそうなのですが、ここ数年でがらりと変わってしまったようです。
お店側からしてみれば、なんと言っても夜間から翌日に渡ってひたすら営業を続けるのはスタッフの負担になりますし、相応の人件費もかかってしまいます。
客として、しかも短時間しか滞在しない私たちでも疲れ果ててしまうわけですから、大量の客を捌かなくてはならない店員さんの苦労は計り知れたものではありません。夜中だと特に寒いですしね。
また、オンラインショッピングの台頭も一因として挙げられるでしょう。夜中にわざわざ出かけるなんて朝型の方にとってはかなり億劫ですし、そうでなくてもせっかくの連休中にもかかわらず、人混みに揉まれに行くほど面倒な事はありません。
さらに気合を入れて店舗へ行ってみたものの、期待をはるかに下回るほど値引きされていなかったらもはやがっかりするしかありません。
そんなわけで最近は人件費の削減にもなり、なおかつ消費者にとって手間のかからないネット販売をセールの主流としている企業も増えてきています。
2005年よりCyber Monday(サイバーマンデー)という言葉も登場し、Amazonなどを始めとして数多くの企業が翌週の月曜に開催されるこのオンラインセールに参戦していているので、それもブラックフライデーに対する人々の関心を薄れさせているのかもしれません。
ちなみに、このサイバーマンデーでアメリカ国民は約三億ドルも費やすのだそうですよ。
百聞は一見に如かず!Black Fridayの実態
そうは言えども、まだまだBlack Fridayが魅力的である事には相違ないですし、雰囲気だけでも味わいたかったので、とりあえずは出かけてみる事にしました。
そうは言えども前日から街へ繰り出しての徹夜は体力だけでなく気力的に厳しいので、しっかり睡眠時間を確保し夜明けを待ってから戦場へ向かいました。しかし、これが結果的には大成功だったのです。
今回の目的地は、ロサンゼルスのダウンタウンより車で小1時間ほど東へ行ったOntario(オンタリオ)という地域にあるOntario Mills(オンタリオ・ミルズ)というアウトレットモールです。
到着したのはまだ朝の8時くらいだったのですが、駐車場は既に満車状態で限られた空きスペースをなんとか躍起になっている車が何台もあたりを彷徨っていました。
中にはショッピング帰りの客をモールの玄関口前の車道で待ち伏せし、出てきたところを尾行した挙句、どの車の所有者かの目星をつけるや否や運転席の窓から声をかけて先約を取るといった巧妙な手口で駐車スポットを確保している人もいました。
そんな状況ですから、駐車場内をただぐるぐる回っていてもなかなか良いタイミングに巡り会えるわけもなく、最後は通路脇に車を停めておき、買い物帰りの客がその辺りの車に戻ってくるのをひたすら待つするという作戦で臨みました。
すると、不安を抱えたまま10分くらい待機する事にはなったものの、結果的に駐車に成功したのです。いやはや闇雲にうろうろし続けなくて本当に良かったです。
激混みの駐車場から察した通り、通常の開店時間より早い時間帯にもかかわらず、店内は大勢の買い物客で賑わっていました。品物にはよりますが、全般的にモール内は大変お買い得な価格設定の店舗ばかりで、全商品半額なんていうお店もありました。
これほど大々的に明記してもらえると購入する側にもわかりやくて嬉しいですね。有名ブランドのトリバーチやコーチは入場制限をかけるなどして、大行列ができていました。
そして何より衝撃的だったのは、アウトレットモールの中にユニクロが入っていて、しかも先日早朝に4時間も並んでまで入手したブラックスヌーピーたちがなんと山積みにされていた光景でした。
あれはあれで達成感が味わえたので、あの努力は一体何だったのかとまでは思いませんでしたが、ごろごろと積み重ねられているスヌーピーたちがあまりに可愛らしく、既に大2個と小1個の計3個も持っているというのに、危うく追加購入してしまいそうになりました。
私にとってのブラックフライデーは先日のユニクロの一件(ぬいぐるみに加えトレーナーを購入)で既に終了してしまっているので、ここではさほど何も買わなかったのですが、今回お供した方は定価より50%引きで靴やジャケットなどを購入されるなど、非常に有意義な買い物をされていました。
結局なんだかんだで広大なモール内を二周ほどしたので、帰ろうとした頃には既に二時間ほど経過していました。そろそろ帰宅の途に着こうとモールを出ると、まだ朝10時くらいだったにもかかわらず駐車場がかなり混沌としていました。
二時間前はまだ各列の脇に停車して駐車スポット待ちができる状態でしたが、それも不可能なくらいにどの通路も車が終始行ったり来たりしていて、交通がもはや麻痺していました。スポットの取り合いで軽く喧嘩のようになっている箇所もあって、早めに来て本当に良かったなと実感しました。
結論:ブラックフライデーのセールは朝一番が良い