On the day of Golden Globe Awards / ハリウッドで役者になるということ

I went on an audition held in Hollywood on the day before the 74th Golden Globes Awards, which was attracting people’s attention all over the U.S. I’m going to talk about the dilemma which dreamers feel between dreams and reality.

全米が注目するゴールデングローブ賞の発表を間近に控え、こちらロサンゼルスでも栄えある受賞を果たす作品の予想で話題がさらわれていました最中、幸いにもオーディションの機会をいただきましたので、授賞式の会場ともなるハリウッドまで新年明けて初めてとなるオーディションに挑戦してまいりました。そして、夢を追う者が必ず抱える夢と現実の狭間での葛藤について描いたあの映画をついに。

 

 

新年の始まりはホラーフィルムのオーディション

 

今回参加したオーディションですが、ゴールデングローブ賞の授賞式が開かれる「The Beverly Hilton」ホテルからも割と近い「Space Station Casting Studios」という場所で行われました。

 

昨年呼ばれたオーディションは映画学校の生徒によるプロジェクトが大半を占めていた為、校内にある教室が会場となる事がほとんどだったのですが、今回は初めてのキャスティングルームでのオーディションということで、新年早々学ぶ事がたくさんありました。

 

ハリウッドのキャスティングルーム
The audition was held at Space Station Casting Studios.

 

I learned a lot because this was my first time when I auditioned not at a film school but a casting studio. I saw the building from outside, and it looked small. However, there were seven casting rooms inside, so I was surprised.
I signed up via an online system. I’d never experienced it until then, so I was impressed by the modernistic system. The director and crew were very kind so that I could enjoy the audition 🙂

 

外観が割かし小ぢんまりとしていたので、予想では扉を開けたら手前に待機場所があって、そのすぐ先にオーディションをする部屋といったような構造なのかなと思いきや、いざ中に入ってみると意外に奥行きがあって広々としており、しかも部屋が7つも設置されていて(その内のいくつかでは別のプロジェクトのオーディションが行われていました)、予想だにしなかった展開に少しばかり度肝を抜かれました。

 

ちなみに最も感動した学生フィルムのオーディションとの相違点は、オーディション前にお願いされる名前と連絡先の記入の仕方です。
学生プロジェクトの場合は、レターサイズなどの白い紙などが用意してあり、到着順に上から情報を書き込んでいく(無人受付のようなものです)のが圧倒的に主流だったのですが、今回はなんと紙ではなく共用パソコンでした!

 

まず自分のオーディションに該当するプロジェクト名をクリックすると画面が遷移するので、そこに自分の名前やメールアドレスに電話番号、オーディションの時間などを入力するといった最新鋭(?)のシステムを駆使した手法が用いられていました。何というか現代に押し寄せるデジタル化の波を大いに感じました。

 

何にせよ今回は監督がとても優しそうな方だったので(なんだかんだでいつもそうなのですが)、非常に楽しみながらオーディションを受ける事ができました。

 

エジプシャンシアター前にて
After the audition, I went to Grauman’s Egyptian Theatre in Hollywood. Today, the panel discussion by the directors whose works are nominated for The best Foreign Language Film was being held.

 

−いざ、Golden Globe Foreign Language Film Symposiumへ

 

そしてオーディション後はハリウッドを北へ向かい、知られざる隠れ観光スポットでもある歴史的な劇場「Grauman’s Egyptian Theatre」まで足を運びました。本日はゴールデングローブ賞の前日という事で、外国映画部門にノミネートされている作品の監督らによるパネルディスカッションが開催されておりました。

 

エジプシャン・シアターは1922年に興行師グローマン氏によって建てられたのですが、こちらより少し西へ行ったところにある観光地としても有名な劇場、チャイニーズ・シアターの建設に寄与されたのもこの方です。

 

ちなみにチャイニーズ・シアターがオープンしたのは1927年ですので、実はこちらのエジプシャン・シアターの方が5年ほど古く歴史が長いのですが、チャイニーズ・シアターの建物手前の地面には著名人の手形やサインが象られた石板がぎっしり敷き詰められている為、大多数の観光客をそちらの方へ奪われてしまっているようです。

 

ですが、エジプシャン・シアターも内部ツアーを行っていたり、通常の映画館としても運営したりしているので、訪れる価値は大いにあります。

 

エジプシャン・シアターを所有しているのは「American Cinematique」というNPO団体なのですが、他の劇場とは異なり、新作だけでなく古い作品の上映や各種イベントも行っているので、観光でハリウッドへいらっしゃった際にはぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。映画のプレミア上映も頻繁に行われるなど、由緒正しい劇場ですよ。

 

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A small red carpet was laid on the ground.

 

I was overwhelmed by the dignity which it had somehow.
FYI, the origin of the red carpet is said to have started its history from Aischylos’s work in the ancient Greek. I felt the universality of color sensation which humans have.

 

なお、こちらは毎年エジプシャン・シアターで開催されている恒例イベントのようです。今が旬のゴールデングローブ賞の話題ですので、会場前には早くから多くのメディア関係者がいらっしゃっていました。

 

建物の前にはレッドカーペットも敷かれており、サイズは小さかったのですが、この赤色が持つ品格になんとなく気圧されてしまいました。

 

余談ですが、この真紅色の歴史はなんと古代ギリシアの三大悲劇詩人の内の一人、アイスキュロスの作品「アガメムノン」にまで遡るようで、王が戦いより帰還した際に妻に「真紅の道」を通るよう勧められたところ、神ならばともかく人間である自分がこの上を歩くのは畏れ多いと渡るのを躊躇した事に始まるようです。

 

今は同じく人間である映画スターが普通に歩いてしまっていますが、人間の色彩感覚というものには時代を超えた普遍性があるのですね。

 

ハリウッドで女優を志す者誰もが抱える苦悩と葛藤

 

そして、その後は付近の映画館でついに、ゴールデングローブ賞作品賞をはじめ最多7部門を受賞した映画「ララランド」を鑑賞してまいりました。今、結果が出たばかりですが、主演のエマ・ストーンさん、ライアン・ゴズリングさんがミュージカル/コメディ部門でそれぞれ主演女優賞、主演男優賞、そして監督賞は本作のダミアン・チャゼル監督!おめでとうございます。

 

ラ・ラ・ランド、絶賛公開中です
I finally watched “LA LA LAND,” which won Golden Globes Awards in seven sections. I’m going to write about it in another article. Congratulations!

 

観終わっての感想などはまた改めて別の記事で綴らせていただきます。それにしてもロマンチックでおしゃれなポスターですね。

 

ところで、ハリウッドは駐車場が平面や立体、路上とたくさんあるのですが、看板に〇ドルと書かれている場合は「Flat Rate」(一律料金)かどうかが注目ポイントになってきます。

 

例えば「5ドル」と書かれていたにもかかわらず、しばらくハリウッドを散策した後に帰ろうとしたら、実は最初の一時間が5ドルなだけで、延長料金の加算で結局20ドルほど請求されたというケースもなきにしもありません。

 

こちらでは日本と違い、目立つところにはっきりと料金体系が書かれていない場所が多いので、駐車場はくれぐれも慎重にお選びいただく事をおすすめします。

 

なお、こちらも日本と同様に、映画館で映画を鑑賞する際には専用駐車場の料金が無料になったり安くなったりしますので、ぜひご利用時は「Varidation」(テナント利用で駐車場料金割引など)をお忘れなきようご注意ください。

 

ロサンゼルスフィルムスクール前

 

アメリカで役者を目指す者の理想と現実

 

ちなみに、今回利用した映画館のおよそ真正面に位置している巨大で近代的な建物は、私がアメリカで初めてオーディションを受けるべく馳せ参じた「The Los Angeles Film School」になります。

 

「ララランド」のヒロインは正に現在の私と同じように(出身国は違いますが)、ロサンゼルスで役者としての成功を目指している設定なので、ストーリーの中で共感できるシーンがいくつかあったのですが、それもあって当時の失態がまざまざと思い出されました。

 

こちらでのオーディションと言えば、モノローグ(長めの独白、ひとり台詞)を自分で用意していく場合もありますが、たいていは日本とそれほど変わりなく、事前もしくは当日に「Sides」と呼ばれる台本の一部を渡され、その部分を監督らの前で演じるといった内容です。

 

掛け合いのシーンですと、自分が演じるキャラクターの相手役をスタッフの方が読んでくださるのですが、あちらはもちろん英語でさらっと棒読みしてくるので、それに怯まず自分のテンションを保たなくてはなりません。

 

当時はまだ生の英語にあまり慣れていなかったのに加え、日本でオーディションの経験が幾度もあった為に、こちらでのオーディションを少々軽んじていた事が災いして、スタッフの方が読んでくださっている相手役のセリフを目で追うのに必死でなかなか台本から目が離せなかったばかりか、自分のパートに集中する事ができなくなり、その結果思ったように演じる事ができませんでした。

 

このままで終わらせたくなかった私は、もう一度やらせてもらませんかと尋ねてはみたものの、もう十分だと言われてしまい、後味が最悪のまま会場を去りました。帰り道は自分のあまりの不甲斐なさに深く落胆し、思わず涙が頬を伝ってしまいました。母国語ではない言語でオーディションを受ける難しさを身に染みて思い知らされた瞬間でした。

 

日本でも言える事ですが、応募したオーディションに毎回呼ばれるわけではないですし、ましてや役が決まる事などそうそうありません。たとえオーディションで全力を出し切ろうとも、キャストの選定ばかりは監督の方のイメージや相性なども大いに関係してきますので、自分の技術や努力だけではどうにかなる問題ではないのです。

 

大事なのは、何度落選しようが挫けない精神力と一つ一つの機会を重んじる姿勢だと思います。

 

何の役を得られないまま時間ばかりが過ぎて行くととても不安な気持ちになりますが、オーディションに応募している以上は自ら可能性を創出し続けているわけですから、毎回のチャンスで妥協しない事が役者には最も必要なのではないでしょうか。さらに外国で役者留学となると全く楽ではありませんね。

 

そんなこんなで、本日は役者としても大変充実した一日を送ることができました。これからもより一層精進していきます。

 

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