LA LA LAND / 観たらロスに来たくなる!! (感想・あらすじ)

映画業界のみならず今LAの話題をも独占している映画「LA LA LAND」をとうとう鑑賞してまいりました。来月発表となるアカデミー賞でも複数の部門に渡る受賞が見込まれている大注目のミュージカル映画について、感想も併せてご紹介いたします。

I watched “LA LA LAND,” which is now attracting people’s attention. Overall, it is a MUST-SEE!

 

独特なドームの形が目立つ、LAのランドマーク的映画館

 

今回もまたハリウッドで有数の映画館で鑑賞してまいりました。
こちらのArclightはロサンゼルス中に遍在している映画館なのですが、その中でも一番最初にオープンとなったこのArclight Hollywoodは少々特徴的で、geodesic domeと呼ばれるいくつか形の異なるパネルが組み合わさって形成された独特な形のドーム型劇場を併設しています。

 

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I watched “LA LA LAND” at Arclight Hollywood, which includes a geodesic dome consisting of various forms of panels. It’s one of Los Angeles Historic-Cultural Monuments.

 

このドーム型劇場はもともと1963年にArclightと同じくThe Decursion Corporationを親会社に持つPacific Theatresという映画館チェーンがCinerama Domeとしてオープンした劇場だったそうですが、その後Arclight Hollywoodと共に2002年にリニューアルオープンされたようです。

 

しかしながら、その際このドーム型施設自体は若干の改良がなされたものの、ほとんどそのまま変わる事なく残されたそうで、1998年にはLos Angeles Historic-Cultural Monumentにも登録され、現在ではハリウッドのランドマークにもなっています。

 
ちなみに16種類の様々な形をした総計316個ものコンクリートパネルから成るこのドームは、なんと僅か16週間という短期間で建設されたと言われています。

 

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The dome is usually white and has a simple design, but it sometimes changes according to the movies shown at that time. Recently, the state of the art system was added to the projectors so that you can enjoy more beautiful movies.

 

また、通常は白くてシンプルなドームなのですが、その時に上映される映画に合わせてその姿を変える事があります。どの映画とのコラボかわかりますでしょうか。キャラクターなど装飾を追加するだけならともかく、色をまるっきり変えてしまうのは戻す作業も含めて結構骨が折れそうですね。

 

なお、こちらのドームで劇場で上映される映画は限られていますが(ロサンゼルスの映画館は日本の大型ショッピングモール内に位置しているようなものと異なり、場所によって上映作品が異なります)、公式ウェブサイトやFANDANGOなどのオンラインチケット購入サイトなどで確認する事ができます。

 
根強いファンがたくさんいらっしゃるだけでなく、最近は「Dual-head Christie 6P Laser Projectors」という従来の映写機に「Dolby® 3D」という最新鋭の技術が加わえられ、通常の3Dシアターで用いられる倍量の光が照射されるようになった為、映像の微妙な色合いや陰影に至るまでくっきりと見えるようになったそうなので、ぜひ一度劇場へ足を運ばれて上質な映像体験を楽しまれてみてはいかかでしょうか。

 

 

開放感はハリウッド随一な映画館。現在はラ・ラ・ランドの衣装を展示中!

 

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The inside of Arclight Hollywood was really large. Not only the lobby but also the seats are so broad that even people who have big bodies could enjoy movies without feeling stressed.

 

こちらがArclightのチケットカウンターなのですが、とにかく空港並みに広々としており、これほどまで開放感のあるロビーは初めて見ました。また、ロビーだけでなく座席も大変ゆったりしているので、体が大きめの方でもストレスをあまり感じずに映画鑑賞を楽しむ事ができます。また、全席指定でオンラインでも座席の購入が可能ですので、先に発券を済ましておいた方がスムーズです。

 

私のような小柄な人間にとっては足を思い切り伸ばせるので、もはや快適の極みでした。歴史ある映画館も味わいがあって良いのですが、そういった場所は古い基準により座席の幅が限られている場合もやはり映画は集中して鑑賞できる事が最優先事項だと思うので、最新式設備を備えた比較的新しい映画館の方がおすすめかもしれません。

 

なお、こちらはチャイニーズ・シアターやウォーク・オブ・フェイムなどの有名な観光スポットの中心に位置する、地下鉄のハリウッド・ハイランド駅(ダウンタウンから直通でアクセスできます)からも徒歩で行ける距離にありますので、観光で余った時間を有効に使いゆっくり本場で映画を楽しむのも素敵な旅行プランだと思いますよ。

 

館内に上映中の映画を取り上げた各種の展示があるので、本編を鑑賞する前後も惜しみなく楽しむ事ができます。この日はなんと「LA LA LAND」主演のお二人が着用された衣装が飾られていました!実際に映画で使用されたものを間近で見る事ができ、感動も一際大きくなりました。

 

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There was the exhibition of “LA LA LAND” in the lobby. I was impressed to see the clothes which they wore in the movie in person.

 

“LA LA LAND” is a romantic musical film. The story is about a woman who hopes to succeed as an actress in LA. Then, I sympathized her situation so many times while I was watching the movie. Also, I could learn a lot of things about how the actors’ lives are here.

 

自信をなくした女優と、自分が信じたものを疑わないジャズピアニスト

 

簡単なあらすじになりますが、映画スタジオ内の喫茶店で働きながらハリウッドで役者を目指す女性が、自分自身でジャズバーの店を持つ事を目標とする無名のピアニストの男性と出会って恋に落ちるのですが、実際の人生と同様に全てが順風満帆に進むわけもなく様々なトラブルにも見舞われていくといった内容で、コメディ要素が満載の恋愛ミュージカル映画であります。

 

LAでオーディションを受けまくっているという主人公の状況が思い切り自分と重なっていたので、共感できる箇所がいくつもありました。
普段でしたら、そういう場面は辛いものでしかないのですが(ミアがオーディションの帰りのエレベーターで自分と同じような見た目の人に遭遇するのですが、これ本当によくあるんですよね。「あぁ、同じ役を受けたんだな」と少し気まずいのです)、うまいこと笑いに昇華されていて今後もモチベーションを保つことができそうです。

 
こちらでのオーディションがどのように行われるのかや、こちらで活動する役者のリアルな事情をありありと学ぶ事ができますので、ロサンゼルスで役者になりたくて留学を考えているという方に、何て言わずに単純に楽しい作品なのでお勧めいたします。

 

しかも、ロケのほとんどがロサンゼルスで行われていてハリウッド映画の作り手としてのプライドを感じました。昨今は助成金がらみ等で数シーンだけ海外で撮影し、外国資本との共同制作で純粋なハリウッド作品の減少(その国との共同制作の場合、公開時における規制が緩くなったりする)が気になりますが、今作は改めて、映画の首都ハリウッドの存在感を示せたことは間違いないはずです。様々な資本は入っているでしょうが。

 
特にオープニングイメージからのフリーウェイのシーンは度肝を抜かれました。やはりケータリングもあそこであの絶景を見ながら食べたのかな、とか撮影の合間のことを考えるだけでもわくわくが止まりませんよね。

 

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“LA LA LAND” won 7 awards at the 74th Golden Globes. What a brilliant achievement!

 

ゴールデングローブ賞総ナメ、オスカーのジンクスを破ることはできるか

 

ゴールデングローブ賞などによる注目なども寄与して、興行成績は現時点(1月8日)でアメリカで51.7億ドル、カナダでの34.1億ドルと合わせて計85.8億ドルとの事です。

 
先日発表されたゴールデングローブ賞では作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚本賞、作曲賞、主題歌賞のなんと計7部門で受賞、一つの作品でこれほどの賞をもらうなんて素晴らしい快挙ですね。
ゴールデングローブ賞はアカデミー賞の前哨戦に位置付けられていますが、一方でこちらの作品賞受賞映画はアカデミー賞では作品賞を獲れない、というジンクスがあります。しかし、今年はこの勢いで獲得してしまうのではないでしょうか。

 

主演のライアン・ゴズリングさんはCrazy, Stupid, Love,(2011)、The Ides Of March(2011)、The big short(2015)などを代表作に持つカナダ人俳優です。そして、もう一人の主演、エマ・ストーンさんはアメリカ出身の女優ですが、The Amazing Spider-Man(2012)、The Amazing Spider-Man 2(2014)、Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)(2014)などに出演されています。売れっ子でうらやましい限りです。

 

ちなみにこのお二人は三年前に公開されたGangster Squad(2013)という同じくロサンゼルスを舞台にした映画で共演されているようです。面白い巡り合わせですね。

 

監督と脚本を担当したのは、デイミアン・チャゼル監督で前作にはWhiplash(邦題:セッション)(2014)が有名です。最近ではDan Trachtenberg監督の10 Clover Filed Laneでも脚本家として名を連ねています。ちなみにハーバード大学を卒業されているそうです。秀才なおかつ弱冠32歳にして映画業界を震撼させるほどの作品を製作するなんて、本当に頭が上がりません。

 
本編終了後に監督へのインタビュー映像が流れたのですが、この話は彼の大学時代のルームメートの影響を受けて書いた話だそうで、映画の中で流れる曲も全て大学時代の友達が作曲したものなのだそうです。改めて友達って大事だなと実感させられました。

 

加えて、歌手として有名なジョン・レジェンド氏も出演されていて、その美しい歌声も披露しています。流石はプロの歌手の方だけあって、声の伸びが半端なく卓越されていました。

 

ララランドのロケ地、ハモサビーチピアです。
One of the locations, Hermosa Beah Pier for “City of Stars”

 
I couldn’t help concentrating on the movie from the beginning to the end. The story is a kind of dreamlike ones. However, the unique world was consistent and constructed skillfully, so I was drawn to it naturally.

 
The dance performances were very impressive. I felt like mimicking them. In addition, a lot of locations which are familiar to me appeared in the movie.

 

二人の夢追い人の行く末は−

 

観終わっての感想になりますが、ストーリー自体は大変ロマンチックに創りこんであるのと、ミュージカルの為ところどころに歌やダンスが介在している関係で、どちらかと言えば非現実的な流れになっているのですが、その世界観が初めから終わりまで一貫していたので集中して観る事ができました。先に言及しましたように自分の境遇とも重ねる事ができ、より一層共感を誘われました。

 

私も役者の端くれなので、キャラクターの側面からこの映画についてもう少し触れていきたいと思います。

役者がそのキャラクターを作り上げるとき、もちろんどう演じるか、台詞がどうだととか非常に大事な要素ですが、その人物を形成するものはそれだけではありません。

 

例えば、着ている服、所有しているもの、住んでいる部屋など、その人物の周りあるものが時には役者に代わって語り出します。これは一旦役者の手元から離れていることですが、その作り込まれた世界観に触れた時、この空間に住んでいるこの人物はどのような人なんだろう、と一考することはその人となりを解釈するのに役立ちます。

この映画でそれが忠実に現れていたのが、自動車ではないでしょうか。

 
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ジャズ・ピアニストのセバスチャンはお洒落なクラシックカーで雰囲気がありますが、いかにも燃費が悪くで、車のメンテナンスも大変そうですよね。
一方の女優のミアは燃費が良く故障も少ない、超現実的なプリウスに乗っております(インディーのフィルムメーカーさんに大人気の車種です)。
この辺りからも二人の夢に対する考え方やアプローチが読み取れます。

 

映画とはキャラクターが困難を乗り越えて何かを手にいれる話なので、この二人にとって何が成長で、ゴールなのかを考えると更にこの映画の結末もより楽しめると思います。
この辺りを非常に丁寧に、意識的に作り込まれているので二回、三回目には細かいディティールを気にしながら楽しみたいです(Blu-rayが発売したら買うと決めました)。

 

ぜひ、”LA LA LAND”へ!

 

「LA LA LAND」のタイトルの由来ですが、舞台となったLos Angelesの「LA」に加え、実は「La-la Land」というイディオムがあってそこからも来ているようです。

 
日本語で言うところの白昼夢みたいな状態で、実際には起こりえない夢のような世界に浸っている事を意味するそうです。この映画自体が正に現実と夢の境をあやふやにしたような状態で最後まで物語が進行するので、よくこれほどテーマに合致したタイトルを見つけたなと驚きました。ちなみにLos Angeles をロスというのは日本だけで、こちらでは通じません。

 

有名な観光スポットを含むロサンゼルスのありとあらゆる地点をロケ地として活用しており、これをそのまま観光ガイドビデオにしてもいいのではないでしょうか?
ちなみにロサンゼルス歴がそれほど長くない私にさえ馴染み深い場所がいくつか登場し親しみを覚えたくらいですから、ロサンゼルス出身の方にはだいぶ親近感を抱かれたことでしょう。

 

日本での公開は2月24日(現時点)予定で、日本版の公式サイトはこちら(http://gaga.ne.jp/lalaland/)のようです。公開が待ち遠しいですね。待てない方は、この際、鑑賞ついでにロケ地巡りのためLos Angelesに来てみては?

 

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It seems that the original soundtrack CDs are sold at AMOEBA MUSIC. MUST-BUY!

 

ちなみに、この映画館の向かいに地元では有名な「AMOEBA MUSIC」というレコードのお店があるのですが、こちらでは「LA LA LAND」のオリジナルサウンドトラックを取り扱っているようです。

 
ミュージカル映画ですので、当然ながら収録曲のほとんどが歌(ジョン・レジェンドの歌声も収録されています)を含んでいます。どの曲も素敵ですので、購入する価値は大いにあります。ぜひ映画の本編と併せてチェックしてみてくださいね。

 

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I went to The Lighthouse Cafe on Hermosa Beach!

映画のロケ地にもなったHemosa Beachにある「The Lighthouse Cafe」です!ピアのすぐそばにあるのでわかりやすいですよ。映画をご覧になる際にはぜひ探してみてくださいね!
下のプレイリストから視聴、購入ができます。
一番最初の曲「Another Day of Sun」と12曲目「Audition」が特に大好きです。

 

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