さすが、ハリウッド。無料で使えるキャスティングスタジオの秘密

自宅などで撮影した映像を先方に送るビデオオーディションの場合を除き、対面型のオーディションにどうしても欠かせないのが「キャスティングルーム」のレンタルですが、ただでさえ大変な費用を必要とする映画製作においては、事前の余計な出費はできるだけ抑えたいというのが製作側の本音でしょう。今回はそんな製作側に嬉しい少し変わったキャスティングスタジオについてご紹介いたします。

 

Free is always a great thing. And you know what? I found a free casting studio and it has a secret…

 

キャスティングは様々な場所で行われますが、一番大変だったのは…

 

昔の話になりますが、オーディションに呼ばれて会場へ赴いたところ、なんとそこは学校の図書館にある学生たちがプレゼンの打ち合わせやディスカッションなどを行う部屋の一室でした。

 

もしそこが廊下に面した密室のような場所でしたら、特に図書館の中という位置環境は気にならなかったのでしょうが、それとは打って変わって部屋の一面は完全にガラス張りになっていて外から丸見えでしたのと、そのガラス戸を出たすぐ目の前には机がずらりと並んでいて、真面目に勉学に取り組んでいらっしゃる学生さんが席を埋め尽くしている状態でした。

 

私はあまり演技中に周囲を気にする方ではないのですが、それでも大声を出したら外に漏れて騒音になってしまうのではないかと懸念してしまい、演技に少し制限をかけてしまいました。

 

製作側にとっても自分たちのプロジェクトに出演させる人を見極める大事な場なわけですから、役者にはオーディションで全力を出してもらいたいでしょうし、そう考えるとオーディションを開催する環境づくりはとても大事だなと感じます。

 

学生プロジェクトの場合ですとたいていは学校内にある教室を借りて、そこでオーディションを行う事が多いのですが、これは金銭面に余裕がない学生さんにとっては大変な利点です。それと言うのも、学校内であればちゃんとした部屋が無料で使えるからです。

 

しかし残念ながら長所ばかりではありません。学校で行われるオーディションの場合、募集の段階で学生プロジェクトだという事が明白となり、レベルの高い役者さんの集まりが悪くなってしまう事があるのです。その為、学生さんであっても民間のキャスティングルームをレンタルされる方が時々いらっしゃいます。

 

何でもお金がかかるハリウッド、製作側の悩みの種

 

私がオーディションでよく訪れるハリウッドには、やはり映画製作の本場というだけあって多くのキャスティングスタジオが軒を連ねています。

 

そんな中にありながらも競争によってレンタル代が下がるという事もなく、どこのキャスティングスタジオも一時間につきおよそ10-25ドルの利用料がかかってしまうそうです。

 

それだけオーディションの案件数も多いのでしょうね。そのため良い役者を見つける為、大々的にオーディションを行おうとするとそれだけで結構な出費になってしまうので、この問題は常に製作者さんたちを悩ませています。

 

しかし、先日オーディションを受けたキャスティングスタジオ「CAZT Studios」を訪れた時の事、私は驚愕の事実に一瞬目を疑いました。

 

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なんとこのスタジオではオーディションルームのレンタルが完全無料でできるそうなのです!
実力ある俳優さんたちが集結するハリウッドという好立地に加え、製作側の手を煩わせない最新鋭のサインインシステムも完備されているわけですから、これほど素晴らしい条件はないでしょう。

 

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私は一度製作側でオーディションをお手伝いした事があるのですが、その時は学校内のオーディションでコストはかからなかったものの、手書きに受付用紙へ来室した役者さんが記入したメールアドレスが読みづらくて少し苦戦しました。しかし、そんなコンピュターでサインインならば問題も発生しないわけです。

 

こんなにハイテクで多くのフィルムメーカーさんたちが使いたがるキャスティングスタジオが無料…

 

では、なぜそんな事が可能なのか、私は非常に不思議に感じました。その答えはオーディションを終えて数時間後に判明したのです。

 

そこでお金を取るのか!判明した運営の仕組み

 

オーディションを終え、自宅に戻るといつものようにメールを確認しました。

 

サインインの際に連絡先として入力したメールアドレスへキャスティングスタジオからのメルマガが随時届くようになるのはいつもと変わらない事象だったのですが、今回のこの「CAZT Studios」には驚かされたのは、オーディションが終了して会場を去った後になんと自分がオーディションを受けた際に撮影した映像へのリンクが添付されたメールが送信されてきたのです。

 

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自分を審査する側から見た事がないのですごく参考になりますし、なんて素敵なサービスなのだろうと思ったのも束の間、アクセスしてがっかりしました。なんと映像を再生するには有料で会員登録をしなければならなかったのです。

 

会員になれば、こちらのスタジオで開催されるあらゆるオーディションへ応募する事ができるだけでなく、オーディション時の映像を再生したりキャスティングディレクターに公開したりできるようです。

 

自分を売り込むのには有益なサービスなのでしょうが、私は既にオーディションの応募に普段利用している「LA Casting」(ロサンゼルスを中心に多くのオーディション情報が掲載されている)という大手ウェブサイトに有料登録していますので、今回は登録を見送りました。

 

しかし、決して登録を強制するものではありませんし、それで製作側に利益がもたらされるのならば、とても優れた運営システムだなと感じます。

 

流石アメリカはビジネスには抜け目がないですね。今回は残念ながら自分の映像を拝見する事はできませんでしたが、またの機会にこちらのスタジオでまたオーディションが受けられたらなと思います。

 

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